moka(@mokapple)です。
社会人になって2、3年が経ちましたが、街中で未だに全身真っ黒のリクルートスーツに身を包む就活生を見るたびに、「日本の就活の闇」を感じます。
以前こんなツイートもした際に、割と反応をいただけて嬉しかったのですが、きっと同じ様な思いを抱いている方も多いですよね。
就活生見るたび辛くなる。みんな同じ格好、髪型で見分けつきませんし...
— moka@イラスト×薬剤師 (@Mokapple) 2017年3月13日
多少の茶髪okにして、スーツやカバンも色々選べるようにして個性出した方が良くないですか?
リクスーなんて社会人になったら使わないし、もったいないよ。
全身真っ黒のリクスー姿はおかしい
就活をする為に、まずリクルートスーツを一式そろえますよね。基本スタイルは、黒い鞄に黒い靴。
私は全身真っ黒は嫌だったので、スーツ専門店の店員さんに、
「ストライプ的な模様も入っていて、リクスー以外に使い道のあるスーツで就職活動する人っていますか?」と聞いてみました。
すると、店員さんは、「就活は個性を消すもの」だと力説。
「皆と同じ、全身真っ黒のリクルートスーツ」を着ることを薦めてきました。
え、マジで?
就活って、意味自分を売り込む活動ですよね。
相手に「自分」という人間を知ってもらわないと、その会社、仕事内容に適性があるか分からないはず。
無個性の新卒を採用して、企業色に染めるのであれば、就活は個性無いもん勝ちという考え方には賛同できますが・・・。私はそんなところで働くのはまっぴらごめんなんですけど。
この後、2、3年社会人やってみて、会社が求めるのは、文句を言わず、従順に上に従う社員だということが分かるようになってしまったんですけどね。
辛い世の中です。
リクルートスーツが不要だと思う理由
リクスー姿の社会人は見たことがない
そもそも、私は、リクルートスーツを買う意味がわからないんです。
社会人が同じような全身真っ黒な格好で仕事をしているなら、これがTPOをわきまえた服装なんだ、と思えるかもしれませんが、私の知っている中で、社会人でこんな格好をして働いている人はいないです。
私の会社では、皆、紺色、グレー、ストライプのスーツ、おしゃれなバッグ(THE就活!って感じのカバンではないという意味です)と、ある程度個性を出しておしゃれに仕事していました。
研修期間はまだ、リクスーを着ている人もいましたが、実際に仕事が始まると、「むしろリクスーを着てくるな」と言われる部署もありました。
社会人になって新しくスーツやかばんを買う必要があるなら、就活の時点で自分が気に入ったスーツを選んで買って、それを着て面接に行けばいいのでは?
このスタイルをとることで、メリットはたくさんあると思います。
リクルートスーツ代が浮く
ただでさえ経済的にきつい就活です。 入社後だって、4月はまだお給料なんて入っていません。社会人になるのをきに、引っ越す人も多いですよね。
リクルートスーツを買うのをやめれば、その分節約になりますし、社会人になってから、もう一度スーツを買いに行く手間も省けます。
個性を出せる
面接は第一印象が大切だと言われます。服装はかなり重要な要因ですよね。
だったら、全身真っ黒にする必要なんてないはず。それぞれ似合うスーツがあるでしょうし、自分に合うスーツを選んで、それで就活をすれば良いと思います。
あとは茶髪も主流になっている今、業種によっては多少の茶髪で面接もいいと思ってます。
たとえ仕事ではスーツではなくて制服を着るような業種でも、「私はこういう人です」って自分の好きなスーツを着て面接にいくことは失礼でもなんでもないはずです。
それとも、新卒は全身真っ黒じゃないと失礼にあたるんでしょうか?
採用担当者だって真っ黒くろすけ達の中から、盛りまくったエントリーシートだけを手掛かりに学生を見極めずにすむので、効率よく採用活動ができるのではないでしょうか。
今の就活スタイルがおかしい
スーツ以外にも言及すると、大学は遊びまくって、卒業間近に急いで就活をする、という一般的な就活スタイルもおかしいと思います。
薬学部出身の私は、学部の特性上、ほぼ全員が薬剤師として薬局や病院に就職することを視野に入れています。
私の通っていた、6年制の学部では5年次に「実務実習」というものがあり、そこで初めて社会に出て、約5か月現場で働きます。
実務実習はかなりきつかったので、もう二度とやりたくないですが、学生のうちに数か月にわたって、将来視野に入れている職業を経験させてもらえることはかなり大きな財産になりました。
もともと私は病院薬剤師希望だったのですが、実務実習で、薬剤師として働く以外の世界を知りたいと思い、一般企業に就職することにしました。
もし実習がなければ、「あ~、今の仕事向いてるとおもっていたけど、自分にはあわないぁ・・・」と思い、悩んでいたかもしれません。
就職してから、「思っていたのと違った」というギャップを感じて辞める人がいるように、話で聞くのと実際に働いてみるのとでは感じ方が違いますからね。
薬学生以外にも、こういう制度があってもいいのではないでしょうか。
学生うちに、1、2か月くらいの長期で興味のある企業で仕事を体験できるようなインターンシップ制度があれば、「せっかくこの企業に入ったのにこんなはずじゃなかった・・・」なんて思いをすることも減るのでは?
バイトでも社会経験はできるかもしれませんが、学生の多い世界でのバイトと、企業で社員として働くということは全く違った経験になると思います。
学生のうちから社会の真実を知っておけば、うわべだけの就職説明会にもだまされることないですし、インターンシップ等で自分に合った会社を見つけて就職するのが一番効率がいいと思います。
学生から就活スタイルは変えれない
学生にとって就活とは、一生に一度の人生を左右するイベントです。
たとえ今の就活スタイルはおかしい、と思っている人がかなりいたとしても、彼ら自身からそのスタイルを変えていくことは難しいと思います。
なぜなら、既存のやり方にしたがっておけば間違いはないので、わざわざ悪目立ちするリスクを冒してまで就活スタイルを変えるのは勇気がいるから。
私も、こんな就活嫌だな、と思いつつも、前に倣えって感じで、黒いスーツを全身にまとっていました。
でも、今の就活スタイルは変えていくべきです。そして、それがしやすいのは採用側の人です。
積極的に学生のためになるインターンシップ制度を作ったり、服装の規則をゆるめたりすれば、きっと良い方向に変わっていくでしょう。
既存のやり方が変わることを願ってやみません。